アルムベーグル areum bagel
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阿佐ヶ谷AREUM BAGELの引力。未知のもちもち食感と麗しのドバイチョコ

阿佐ヶ谷の街を歩いていると、ひときわ目を引く行列に出会うことがあります。その視線の先にあるのが、今回ご紹介するベーグル専門店「AREUM BAGEL(アルムベーグル)」です。

ここは、今話題の「韓国式ベーグル」の専門店。ソウルで絶大な人気を誇るベーカリーがプロデュースしたお店として、食への感度が高い人々を惹きつけてやみません。

従来のベーグルといえば、目が詰まった「みっちり」「むぎゅっ」とした食感を想像するかもしれません。しかし、ここのベーグルはまったくの別物。その「むっちり、ふわふわ」とした独特のテクスチャ(食感)が、多くのリピーターを生んでいる秘密のようです。

この記事では、阿佐ヶ谷で新しいベーグルのスタンダードとなりつつある「AREUM BAGEL」の魅力と、その個性が光る珠玉のラインナップを、じっくりとご紹介します。

 

店舗の基本情報

店舗名: AREUM BAGEL(アルムベーグル)
住所: 〒166-0004 東京都杉並区阿佐谷南1丁目35−24 渥美ビル 1階
ウェブサイト(Instagram): https://www.instagram.com/areum.bagel/

営業時間や定休日、完売情報は公式Instagramで確認するのが確実です。
なぜ「AREUM BAGEL」は人を惹きつけるのか

テイクアウト専門の小さなお店から放たれる、圧倒的な存在感。その引力の源泉は、やはりその「食感」と「独創性」にあります。

初めてここのベーグルを手に取ると、まずその「ふかふか」とした柔らかさに驚かされます。そして一口頬張れば、想像を超える「もちもち」とした弾力。これは、私たちが知っているベーグルとは一線を画す、新しいジャンルの食べ物かもしれません。

この唯一無二の食感を生み出す製法は、まさに職人技。聞けば、湯種(ゆだね)製法などを取り入れているそうで、この手間こそが、あの独特の保湿感と甘みを引き出しているのでしょう。

そして、もう一つの魅力が、ショーケースを彩る多彩なフィリング(具材)です。

ベーグル生地そのものの美味しさはもちろん、それをキャンバスとして描かれるクリームチーズや具材の組み合わせが、とにかく独創的。定番のものから、「ドバイチョコ」のようなエキゾチックな名前のものまで、どれもが「パン」という枠を超え、一つの「作品」として完成されています。

価格帯は、一般的なベーグルと比べると少し高価に感じるかもしれません。しかし、そのずっしりとした重さ、惜しげもなく詰められたフィリングの量、そして何よりこのクオリティを体験すれば、それは「適正価格」であり、むしろ幸福度に対するコストパフォーマンスは非常に高い、と納得させられます。

一度この味を知ってしまえば、あの行列に並ぶ理由が痛いほどよくわかります。

 

体験レビュー:個性が光るおすすめベーグル3選

訪問した日は、幸運にもいくつかの種類が残っていました(お昼過ぎには完売することも多いようです)。今回は、特に印象的だった3つをご紹介します。

 

【ドバイチョコ】

まず、その名前に強く惹かれる「ドバイチョコ」。お店のシグネチャーメニューの一つでもあるようです。

ココアが練り込まれた黒い生地は、それ自体がリッチな味わい。その中には、ピスタチオ風味の白あんが隠されています。そして、このベーグルの個性を決定づけているのが、トッピングされた「カダイフ」。中東のスイーツで使われる、小麦粉でできた極細麺のような生地を揚げたもので、その「サクサク」とした軽やかな食感が、ベーグルの「もちもち」と見事なコントラストを生み出しています。

甘さ、ほろ苦さ、香ばしさ、そして異なる食感。これほど複雑な要素を一つのベーグルで見事に調和させていることに、ただただ感心するばかりです。

 

【ポテトサラダガーリックチーズ】

ランチにもぴったりな、セイボリー(塩っぱい)系の代表格。

手に取ると、その重量感に驚きます。中には、マッシュポテトに近い、なめらかなポテトサラダがぎっしり。ガーリックの風味がしっかりと効いており、表面のチーズの塩気と相まって、食欲を強く刺激します。

これはもはや「ベーグルサンド」の領域。温め直して食べると、生地のふわもち感が蘇り、チーズの香りが立って、さらに満足感が増します。しっかりとした食べ応えを求める日には、最適な選択肢でしょう。

 

【さつまいも】

ずっしりと重く、優しい甘さが魅力の「さつまいも」。

生地のもちもち感と、ねっとりとしたスイートポテトのフィリングが、これ以上ないほどの幸福なマリアージュ(相性)を見せてくれます。

余計な甘さは加えておらず、さつまいも本来の自然な甘みが主役。黒ゴマのぷちぷちとした食感と香ばしさが、良いアクセントになっています。どこか懐かしさを感じる味わいでありながら、生地のモダンな食感とのバランスが絶妙。お茶やコーヒーはもちろん、温かいほうじ茶とも合わせてみたくなる一品です。

 

まとめ:ベーグルの「新しい体験」を求めて

「AREUM BAGEL」は、単に「韓国で流行っているから」という理由だけで人気を博しているお店ではありませんでした。

一口食べれば、その背景にある確かな技術と、食べる人を驚かせたいという情熱が伝わってきます。これはもはや“パン”という日常の食べ物ではなく、少し特別な“料理(ディッシュ)”と呼ぶべきものかもしれません。

トレンドが生まれる瞬間は、いつの時代も、こうした小さな熱狂と「本気」のこだわりから始まります。阿佐ヶ谷という、新しい文化を柔軟に受け入れる懐の深い街で、ベーグルの新しいスタンダードがここから発信されている。そんな予感さえ感じさせてくれる、素晴らしいお店でした。

ベーグルの概念が更新されるような、新鮮な驚き。それを体験しに、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。